映画【人魚の眠る家】 エリートと結婚する方法がわかる映画だった。

あうさんです。

号泣必至と言われている、東野圭吾原作、人魚の眠る家、観てきました。

坂口健太郎は理系男子の最高峰だな、おい。

それはさておき、とうとう来たね、この日が。ずっと見て見ぬ振りしてきたあのカード、臓器提供の意思表示するカードに名前書く日がね。もう書くよ、書かせてください。これに自分の名前を。そんな名実と共に重い腰をあげさせる映画だった。

みなさん、免許書の裏面もしくは健康保険証の裏面ちゃんとみたことあります?恥ずかしながら改めてまじまじとみたところ、ここに臓器提供に意思表示する欄あったんですよ。あの黄色いカードに書かなくても。こんな近くにあるのに、人は興味のないものって見てないもんですよね。

 

 

映画のあらすじ。

おばあちゃんと従姉妹と遊びにいったプールで溺れて脳死状態になってしまった6歳の女の子。

この国では一般的に心臓死をもって死んだと定義されています。しかし脳死と思われる場合は、臓器提供のために正式に脳死判定をし、それをもって死んだとされるのです。

ところが臓器移植をしない場合、脳死判定は行われない。心臓は動いており、脳死判定もされていない、はたしてその状態は生きている?死んでいるの?

また6歳という設定も、6歳未満の子どもの脳死については解明されていない部分もあり、母親としては奇跡を期待してしまう要素なのです。

子どもの父親とは別居中で、子供ともあまり会っておらず、脳死状態で横たわってる娘をみて大きくなったなあ、なんていう始末。父親は娘との関係が希薄なため、母親と比べると存在感は薄いがそれでも大変苦しむ様子がうかがえる。またIT医療メーカーの社長で財力と技術があるために、娘の延命措置が果てしなくできてしまう。

果たしてこの眠っている娘は、生きているのか死んでいるのか、その問いに苦悩する家族の話なのです。

 

 

嗚咽出てはいけないと思い、しっかりとタオルハンカチ握りみましたが、まあ、開始5分しないうちに、脳死するもんだから、ここはまだ早いとは思いつつも、ハンカチ握る手に力が入る。

さっきまでうるさいくらいだった我が子が脳死して横たわってるんなんて、もうプールやら海やら、公園やら、うかうか行ってらっしゃいって見送れないよね、ってなるよね。

と言っても、そんなことは現実的ではないわけで、死というのの突然感はこういうことなんだろうな、ってこと。

 

おばあちゃんは孫の事故は自分が目を離したからだと、贖罪のように孫の世話をする。おばあちゃん役は松坂慶子なんだけど、彼女の気持ちになるといたたまれなくて、いちいちしんどかった。年長者は自分の命なんかよりこの小さい命を助けたいって思うもんなんだろうかね。この映画は両親に見せるもんじゃない。孫の面倒みなくなるおそれあります。

この、母親を演じるのは篠原涼子、狂ってるとかエゴイストだとか、言われてるけど私はそうは思わなかった。脳死状態の娘をつれて、毎日外にでてウロウロしてるのも、包丁持って取り乱すのも、全部ちゃんとしたこの母親なりの理由があるからね。

理由については、東野圭吾、その辺の仕掛けはさすがです。

号泣号泣言われてるけど、泣きに重きおかず、エンターテイメントとしてみると意外と深く考えさせたれたりすると思います。

 

さて……エリートと結婚する方法なのですが、私がこの母親よりもっと狂気だと思ったのが坂口健太郎の彼女の川栄李奈。この女性は賢くてしたたかで強い。

そのしたたかさと言ったらもはや狂気とも言える。

銀縁眼鏡とリュックとチェックシャツで、彼女とB級グルメ食べながらずっと自分の仕事の話。これがつまらないって女は健太郎の妻にはなれないよね。

理系男子の坂口健太郎は、脳死状態の女の子の父親が経営する会社の社員。マヒ状態の体を健康に保つために、信号を送って体を動かすという研究をしてる。

社長からその研究を自分の脳死状態の娘のために、と懇願される。難しい仕事にやりがいを感じつつ、母親に感謝されて、どんどんこの親子の深みにハマっていくんよね。母親と娘を守ってるのはこの自分だっていう気持ちになる。

そしてどんどん目の前の今付き合っている彼女のこと、おざなりにするんよね。

健太郎と結婚すると決めた彼女は、その事実をしかと受けとめる。自分から気持ちが離れていると感じたときも、約束をすっぽかされたときも目の前のつれない彼氏を問い詰めるでもなく、取り乱さず受け止める。しかも別に黙って我慢してるだけじゃなく自分の置かれた状況をしっかり把握するたくましさがある。

自分からどんどん離れていく彼氏目の前に取り乱さないなんて狂気じゃないですか?20代の若い女なら、ヒステリックになりますよね。私は倍ほど生きてますがヒステリックになりかねません。

参りました。女として川栄李奈に完敗です。

最後、彼女に謝りたいと、会いにきた彼に向かって彼女が最後に言った言葉。これを言える女がいったいどれだけいるのか、と。

物語とは直接関係ないところだけど、これは必見です。これができる女がエリートと言われる男性と結婚できるんじゃないでしょうかね。

そんな映画でした。

 

 

そして帰宅後、無駄に抱きつかれる息子。

いつもあかんと言われるのになぜか許されるゲーム。

 

おわり。